Narumi Lab

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2022.9.1-3

EC2022@福知山

先日京都の福知山で行われた学会・EC2022に参加してきました。担当は柴尾がお送りします。

まずECとはなんぞやという話ですが、Entertainment Computingの頭文字をとったものです。

情報処理学会EC研究会(SIGEC)が年に一度主催する学会で、 様々な大学がエンタテインメントに関する技術や評価方法、その応用についての研究の発表やデモを行います。

今回はM2の2人にM1とB4が加わる形でデモの展示を行いました。これに成見先生を加えた5人で京都に向かいました。

京都への向かい方ですが、

電通大→(レンタカー)→三鷹駅→(JR中央線)→東京駅→(新幹線)→京都駅

という流れでした。京都に向かうだけなら最初に東京駅に集合して新幹線に乗れば良さそうなものですが、色々と荷物があったためまず大学に集合することになりました。

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その代表がこちら、デモで使う縦4×横3のディスプレイ計12枚です。これを研究室から無事に京都に持って行くため、男性陣3名はそれぞれディスプレイを台車に乗せて引きながらの移動になりました。


1日目

朝8:30に大学に集合し、移動開始。

ディスプレイの運搬にあたってはエレベーターを駆使し、改札は券を通す係と運ぶ係で別れるなどして円滑に進んでいたのですが、電車の乗り降りが鬼門でした。

ホームとの段差の関係で毎回ディスプレイの乗った台車を持ち上げる必要があり、周囲の迷惑にならないよう素早く乗降するのは至難の技でした。

行きの三鷹から東京へ向かう電車がほぼ満員だったのを見た時はメンバー全員が青ざめました(あらゆる方向に平謝りしてスペースを作っていただきました)。

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途中東京駅で昼食を取りました。成見先生の奢りです。ヤッター!

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美味しそうな魚の定食ですが、こちら実は有名な近大マグロです。

近大マグロを食べられる店があるのも、それが東京駅構内にあるのも知らず二重にびっくりしました。


その後京都駅まで新幹線に乗り、そこからレンタカーで福知山に向かいました。

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夕食は各自で食べることになっていましたが、何を食べるか全く考えていなかったため、福知山駅方面へ散策に行きました。

折角なのでローカルな店に入ろうということで、お好み焼き屋さんへ。

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店の方曰く、福知山風のお好み焼きだそうです。

お好み焼きというと分厚い生地の中に様々な具が入っているものを想像しますが、こちらは薄い生地に挟まれる形で具が入っています。

「ローカルな食事という意味では大正解!」とお墨付きをいただきました。


このお店の近くには福知山城なる城があるとのことで行ってみることに。

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明智光秀によって築かれた城なのだそうです。

人のいない夜の城は荘厳な雰囲気で見ごたえがありました。


2日目

この日はまず昼前に福知山公立大学に向かい、夕方に予定されているデモセッションの準備をしました。

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準備を一通りした後、昼食にたこ焼きを食べました。

やはり関西と言えば粉物という認識は皆共通です。


昼食後は口頭発表のセッションに参加し、他大学の方々の研究について詳しい話を聞きました。

発表中は聴衆からの質問や感想がEC2022のSlackに投げられ、活発に議論が行われていました。


口頭発表では、早稲田大学による
“日本語文から漢字を増やして仮名を除くことによる日本人でも中国人でも読める偽中国語の自動生成システム”
がかなりの注目を集めていました。

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インターネットミームとして有名な、日本語の文からひらがな・カタカナを取り除き漢字のみにして表現する「偽中国語」の実用化に関する研究とあって、Slackが大盛り上がり。メッセージが偽中国語だらけになっていました。

口頭発表セッションが終わると、いよいよ成見研のデモ展示本番です。

今回成見研が行ったデモは “FPGAを用いた12画面タイルドディスプレイシステム”

“スマートフォンによるマイクロマグネティックシミュレーションのゲーミフィケーション” の2つです。

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“FPGAを用いた12画面タイルドディスプレイシステム”は、FPGAと複数のディスプレイを用いて大画面を構成することにより、大きいディスプレイ1枚を用いる場合の設置コストや故障のリスクといったデメリットの解消を図る、“スマートフォンによるマイクロマグネティックシミュレーションのゲーミフィケーション”は、磁石内部に現れる原子磁気モーメントの学習にあたりシミュレーションにゲーム性を持たせ、理解を促進するといった研究内容です。


デモセッションにあたってそれぞれの研究で体験型のゲームを用意し、見学に来た方に遊んで頂きながら研究の説明を行いました。

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今回大画面のデモでは、私が卒業研究の際に作ったゲームを体験してもらいました。

12枚のマルチディスプレイの迫力、Kinectを用いたアクティブなデモ内容もあり、かなり興味を持ってもらえたように感じます。

もう一つの研究はゲーミフィケーションをテーマにしていることもあり、非常に円滑にデモを進めることができました。


デモの時間が終了した後は片付けをして(機材が多くて退室がぶっちぎりで最後でした)、夜は先生の奢りで焼肉です。ヤッター!

ちなみに皆疲れていたのか、はたまた肉に夢中だったのか、焼肉の写真はありません。他の食事は大体撮っていたのに…


3日目

この日もまずは福知山公立大に向かってデモを見学しました。

昨日口頭発表セッションで見た研究のデモがいくつかありました。

2日目の発表の際に気になっていた部分を直接質問したり、研究の裏話が聞けたりと有意義な時間を過ごせました。

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これは明治大学による “味加減:協力して味を増減させることによる味当てゲームの提案” という研究のデモです。

中央の機械からは最初に味を提示する溶液が出力され、体験者は甘味・旨味・酸味・苦味・塩味のうち何がどのくらい含まれているかを配合しながら近付けていく、というゲームで遊べます。

成見研チームも挑戦しましたが、酸味を多く見積もりすぎて非常に酸っぱい液体になりました…


昼からはお待ちかねの(?)京都観光です。

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嵐山でご当地ラーメンを食べたり、三条で鴨川沿いのカップルが本当に等間隔で座っているのかを検証したりとなかなか楽しめました。

地下鉄の1日乗車券を買ってサイコロで出た目の分移動、というゲームをしたら存外何もない駅ばかりに向かってしまい、最後に二条城に行って無理矢理いい感じで終わらせたのもいい思い出です。


こうして、学会参加の3日間はつつがなく終了しました。


今回のEC2022は自分にとって初めての学会参加となりましたが、他大学の学生が今どんなことに注目して研究しているかを知るいい機会になりました。

非常に興味深いテーマや自分の研究内容に近い発表を見ることができ、大いに刺激を受けました。

将来自分が学会で発表する際には、今回の経験を活かせるようにしたいです。

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2日目の夕食後、福知山城をバックに。