-どうも。今回はインタビューということで宜しくお願いします。
(中川さん:以下、中川)宜しくお願いします。

-さっそくですが、この学食テレビとはいったいどのような企画なんでしょうか?
(中川)学内の情報共有のための放映設備の運営、技術開発を行うプロジェクトです。成見先生が授業での利用を主目的として始め、学生を集めてお昼時の放送を行っています。

-その中で中川さんはどのような役割を担当されているのですか?
(中川)現状の放送システムでは生放送のために生協食堂に待機する必要があるのですが、その役割を担っています。その他細かい仕事も少しあります。

-学食テレビの取り組みを始めたきっかけを教えてください
(中川) 私は2013年に、小規模な地域限定でワンセグ放送を提供する「U.E.Cast」というプロジェクトで活動していました。これと学食テレビの間にはコンセプトとして近いものがあります。

-なるほど。前身となる取り組みがあったんですね。「U.E.Cast」とはどのような企画だったんですか?
(中川)現在のテレビやラジオ放送の規模は全国や都道府県、あるいは小さくても市や区といった範囲が一般的ですが、U.E.Castで開設した一般放送局「調布ワンセグ」では、電通大のコミュニケーションパーク周辺や味の素スタジアム周辺地域限定の「エリア放送」を提供しました。ごくごくローカルなメディアでした。

-そこからなぜ今回の「学食テレビ」という企画に興味を持たれたのでしょうか?
(中川) エリア放送という意味では学食テレビも同じで、見せ方が違うだけです。ワンセグ放送は個人が携帯端末を取り出してほぼ能動的に視聴しますが、学食テレビは今のところ食事中などに何気なく目を向ける程度で受動的に視聴することが多いと思います。ワンセグとはまた違ったエリア放送の形に興味を持って参加しました。


-学部4年、つまりは卒研配属というこのタイミングで、学食テレビという取り組みを行うことで、学業やサークルといったものと両立できるかどうか、不安じゃありませんでしたか?


(中川)不安はそれほどありませんでした。授業でもなければ○○センターのような組織に属しているわけでもなく、サークルでもなく、学外との関わりもないので、無理せず気楽に活動しています。学業優先で学食テレビは二の次という心持ちです。

-学食テレビを通して様々な学生との交流が増えたと思いますが、なにかしら新たな発見とかありましたか?
(中川)同じ電通大生といっても色んな人がいるんだなあと感じます。学生へのインタビューの様子や取材する研究室内の風景を見ていると、意外な趣味・趣向、考え方、その傾向などが垣間見えて面白いです。

-例えばどんな発見がありました?
(中川)例えば情報科学系の研究室に行くと、高確率で何かのボードゲームが置いてあったりします。思考のトレーニングになるんでしょうか。好きな人も多いみたいです。


-学食テレビはよく部活動や委員会活動の一環の活動なのかと聴かれることが多いそうですね。しかし実際の形態としてサークルや団体といった形をとっていませんが、それによる利点はどういったものがあると考えていますか?
(中川)学食テレビはサークルでもなく、授業の一環で活動しているわけでも、広報センターの組織でもありません。完全な有志団体にすることである種のしがらみのない環境ができていると思います。義務感だけで活動することはなるべく避けたいのです。 また、メンバーには学生しか加わってはいけないということでもなくて、教職員の方に1人のメンバーとして参加していただいても構いません。サークルにすると教職員が加わり難いと思います。


-始まったばかりの学食テレビですが、中川さん個人としては、どのようにこの”学食テレビ”という企画が発展されていくことを期待していますか?
(中川)学内のコミュニケーションツールの1つとして、見るだけでなく、使ってくれるようになって欲しいです。たとえば、今日学食でお昼を食べながら番組を見ていた人が、明日の番組で出演しているような。そんなものにしていきたいと思っています。理想的には、学食テレビを通じて学内に新しい話題や風潮ができたり、学生や教職員同士の新しいつながりが生まれたりして、皆さんの大学生活がより刺激的になると嬉しいです。 また、学食テレビ以外の学内プロジェクトにも影響を与えて、その活動が活発になったり、新たなプロジェクトが生まれたりしたら良いと思っています。


ありがとうございました。